秋の代表的な星座【第6回】(全10回)
2024.09.13

【やぎ座】
今回は、皆様も良く知っているであろう、星座占いでお馴染みの『やぎ座』のお話です。
やぎ座は、上半身がヤギ、下半身が魚の姿で描かれます。これには諸説ありますが、ここではその中のふたつをご紹介します。
ひとつは、神々が宴会をしているときに、怪物に襲われたお話です。他の神々は、すぐに様々な動物に姿を変えて怪物から逃げますが、やぎ座の元になったと伝わる『アイギパーン』(『パン』という妖精と同じと考えられている)は、怪物に驚いてしまい、慌てて魚に変身して川に逃げようとしますが、急いで変身したため、上半身はヤギ、下半身は魚という中途半端な姿に変身してしまいました。これを見て、他の神々はアイギパーンの姿を見て「これは傑作だ」と大笑いし、記念に星座にした、という伝承が残っています。
もうひとつは、ゼウスと一緒にヤギの乳を飲んで育ったとされる子ヤギです。この子ヤギも『アイギパーン』と呼ばれています。成長したアイギパーンは、敵をパニックに陥れる貝笛を持っており、神々が戦争をしていたときにこの貝笛を吹いて敵を混乱させ、神々を勝利に導いたそうです。この功績をたたえて、アイギパーンは天の星々になった、といわれています。
《続く》